南箕輪村とJA上伊那、東洋ライス株式会社は7月6日、村の特別栽培米「風の村米だより」の金芽米を活用した包括連携協定を結んだ。協定締結式には藤城栄文村長とJAの西村篝組合長、東洋ライスの阪本哲生取締役副社長執行役員が協定書にサイン。農業振興や健康増進などに取り組む。
今回の連携協定は相互の連携強化により、医食同源の観点に基づく先駆的な官民連携モデルの構築による社会問題の解決に寄与する取組みを創出し、地域社会の発展と村民サービスの更なる向上を推進することを目的としている。
連携協定のメインとなる「風の村米だより」は村内の農事組合法人まっくんファームが中心となり村内のみで栽培している特別栽培米。肥料は鶏ふんと米ぬかを原料とした有機肥料「米の精」を使用し、病害虫防除や除草に使う農薬は、県の基準より5割削減した6成分以内に使用を制限するなど安全安心な減農薬栽培を徹底している。収穫した「風の村米だより」は同社にて、独自の精米技術で栄養価が高く良食味な金芽米へと加工。村内では小中学校の給食や保育園児の昼食にも使用しているほか、同JAの農産物直売所「ファーマーズあじ~な」などで販売されている。
協定に際して、11月1日よりマタニティ応援施策を実施する。妊娠届を提出した際に同JAの農産物直売所「ファーマーズあじ~な」で「風の村米だより」の金芽米5キロを無料で受け取れる引換券を配布。また、身体に関するアンケートの協力者には同JAの無料宅配サービスを活用して出産月まで毎月、最大10キロを届ける。これにより、胎児から中学生までの成長期に栄養価の高い米を提供する体制を整える。
今回の協定に関し西村組合長は「地域で生産された安全安心な食料を地域で消費することがJAの願い。今回の連携協定を発展して農業振興等につなげていきたい」と話した。また藤城村長も「村の生産者が栽培した米を村の子どもたちが食べる『村産村消』として取り組むことができる」と話した。