JAあづみ管内では、優美で可憐な花、トルコギキョウの出荷が始まった。JA営農経済事業部農産課によると2023年産は生育期の朝晩の気温の低下により、若干の生育遅れが見られるという。23年度は部会員9人が53アールに作付し、約7万本を主に首都圏や中京、関西方面の市場に11月上旬頃まで出荷する予定だ。
トルコギキョウ部会は6日、安曇野市堀金のそ菜特産流通センターで出荷目揃い会を開いた。部会員やJA職員ら約10人が参加。出荷最盛期を前に規格や荷造り基準、販売情勢などを確認した。 トルコギキョウは初夏から秋にかけて咲き、ラベンダーや白色の花には清涼感がある。冠婚葬祭花として好まれ、幅広い需要がある。管内では、1980年代後半から栽培を始めた歴史のある品目で、ストックと2毛作をしている生産者も多くいる。出荷ピークは7~8月で、全出荷量の約8割がこの2ヶ月で出荷される。出荷作業は11月上旬頃まで続く予定だ。
目揃い会では、同課の小山幸亮営農指導員が販売情勢や出荷規格などを説明。白やラベンダー系の引き合いが強く、パステル紫やピンク系の需要は減少傾向。花の大きさの需要の変化も見られる。8割~9割は、前売りでの販売となるため品質の高さが産地の信頼に直結することから、「出荷日前の荷受けを遵守して欲しい」と呼び掛け、「分散出荷や丁寧な選別により、実需者の要望に応え長期間出荷ができるようサポートしたい」と意気込んだ。
塚田高裕部会長(56)は「規格を遵守し、物日前に出荷できるよう管理したい。紫陽花などの庭木と一緒に飾るなど気軽に楽しんでもらいたい」と話した。