上伊那農業農村支援センターと宮田村農業農村支援センター、JA上伊那は6月19日、宮田村の水田転換畑で排水対策技術実演会を行った。生産者や関係者ら約20人が参加。排水対策を取りながら同時に大豆を播種する方法を学んだ。
管内では水田転作畑として大豆を栽培している生産者が多い。水田転換畑の大豆栽培では水はけが悪いため病気が発生しやすくなるなど、湿害による反収の減少が大きな問題となっている。地元企業が村内産の大豆を使った豆腐などの加工品を販売している同村では、そんな問題を解決しようと今年から水田転作畑の排水対策に取り組みはじめた。
実演会では溝堀機で暗きょを設置。あぜ削りと排水溝づくりができるサイドディスク培土板を取り付けた播種機で、排水のための小さな溝を掘ると同時に大豆の播種を行った。従来、取り入れていた畦立方式よりも早く効率的な作業が可能だ。参加者は実演を見ながら説明を受け、排水対策をすることで転作1年目から多収や高品質につながることを確認した。
JA担当職員は「排水対策技術により収穫量と品質の向上効果が期待できる。今後の大豆の生育も確認していきたい」と話した。
今回は2ヘクタールに排水対策を実施。播種した大豆は11月に収穫する予定だ。