入笠牧場入牧開始 足腰を鍛え分娩の負担軽減に

JA上伊那
健康チェック後、元気に走り出す牛
健康チェック後、元気に走り出す牛

JA上伊那営農経済部畜産課は6月15日、JAが管理運営する伊那市高遠町の入笠牧場に牛を入牧した。市や県の関係者、JA担当職員ら約20人が参加。上伊那管内の畜産農家5軒から預かった28頭を牧場に放った。
入笠牧場では運動量を増やして足腰を鍛えることで分娩時の負担軽減や生産寿命を向上させることを目的に、妊娠している牛や妊娠前の育成牛を対象として毎年、放牧している。また、夏場の育成牛管理にかかる労務軽減やコスト低減にもつながっている。
今年は9月末の下牧までに上下伊那・諏訪地域の畜産農家から約50頭を順次入牧する予定。近年、初妊牛の価格高騰などから自家育成農家が増え、入牧する頭数も増加している。
この日は、希望した農家から預かった繁殖和牛やホルスタインなどの健康チェックや駆虫剤の投与を行った。チェックされた牛は元気に牧場へと走り出した。今年は、牛が環境に慣れるまでの1ヵ月ほどの間に例年より降雨が多くなる予想から、免疫力を上げるためにビタミン剤を与え、病気の予防に力を入れる。
JAの白鳥健一営農経済担当常務は「夏の暑い時期に涼しいこの牧場でしっかりと足腰を鍛えてもらいたい。また、少しでも農家の皆さんの労務軽減につながれば」と期待した。

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