JA上伊那野菜部会は6月14日、加工用ニンジン栽培講習会を伊那市のJA本所で開いた。生産者や出荷先である長野興農株式会社の担当者、JA職員ら26人が出席。2022年度出荷実績や、これから始まる栽培の年間の流れ・注意点などを確認した。
同JAは他品目との収穫時期の調整がしやすく、水田転作としても栽培できる品目として加工用ニンジンの栽培を推進している。今年度は新しく栽培をはじめる2戸を含めた17戸の生産者が合わせて約7ヘクタールで栽培する。
22年度は既存出荷先の長野興農株式会社に加え、新たにカゴメ株式会社と連携。両社合わせて前年度の9倍ほどの年間173トンを出荷した。
加工用ニンジンは6月下旬から7月にかけて行う播種作業から栽培が本格化する。適期の播種で収穫量の確保につなげることや、発芽不良にならないよう播種から発芽までの期間は水を切らさないよう呼びかけた。また、圃場が乾燥する夏の時期には、特にうどんこ病などが発見されやすいため播種後の病害虫防除についても確認した。
JA営農経済部園芸課野菜担当の小出順誠係長は「これからの天候を気にしながら一番良い状態で播種してもらいたい。なるべくロスを減らし、たくさん出荷してもらいたい」と話した。