JAみなみ信州と同JA花き部会は5月31日、同JA本所で2023年度花き出荷推進会議を行った。22年度は主要品目であるダリアを中心にブライダルやイベントでの需要の回復や、花きの輸入が不安定であることなどから年間を通じて高単価での販売となり同JA花きでは昨年度初めて6億円の販売取扱高を突破。同大会で23年度は販売取扱高8億円を目指すことを確認した。同JA役職員、同JA花部会員、長野県農業農村支援センター職員、全農長野職員、市場関係者業者6社らおよそ80人が一堂に会し県内の情勢や他産地の動向、同JA管内の状況、23年度の生産・販売方針を共有した。
同部会の池田毅部会長は「昨年度は部会員の生産努力と関係者のご協力、市場からの高い評価をいただき過去最高の販売額を達成することができた。今年度も目標を高く持ち関係者の皆さんのご指導をいただきながら部会全体で生産振興に努めたい」とあいさつした。
23年度はダリア・デルフィニウム・ほおずき・ケイトウ類など10品目を拡大品目とし、南信州地域の特徴を生かした花木の生産振興に取り組む。また同JA管内で多くの生産者が行う複合経営で春先の収入確保に花きを提案するなど花き栽培推進を図る。販売では標高差を活かした長期出荷と高品質の維持、販売先へ出荷情報を早期に提供することなどを徹底し産地を売り込んでいく。
市場関係業者6社との意見交換・提言では、南信州地域を「バラエティに富んだ品目が安定的に出荷され、存在感がある産地」と評価。ダリアなどの主要品目も振興しながら、コロナ特需後の冠婚葬祭事業の変化や草花・小花ブーム、コンパクトな花材が好まれる傾向などに適した生産振興を提案。具体的な品目提案もあった。また暖房費や資材費などの生産コスト高騰に対してしっかりと販売対応をしていきたいとした。
同部会では548人の部会員により、標高の高低差を活かし200種類以上の花きを少量多品目栽培している。生産振興と高齢化対策として防除なしで出荷できる品目の提案などを行い昨年は30人が部会員登録するなど、部会を上げて生産振興に取り組んでいる。