環境負荷軽減をめざして実証実験

JAグリーン長野
機械に肥料を投入するJA全農長野担当者
機械に肥料を投入するJA全農長野担当者

JAグリーン長野営農販売部は、JA全農長野生産購買部生産資材課と連携し、水稲栽培で使う被覆肥料「LPコート」の代替肥料の実証実験を5月31日、長野市松代町の水田で行った。LPコートは、肥料成分の溶出速度のコントロールにより、作業の省力化や生産性の向上につながる一方で、近年、被服殻が海洋に流れるなどの環境負荷が懸念される。JA全農長野の要請のもと、JAの防除暦上のJAオリジナル「水稲一発肥料2」にも使われていることを踏まえ、プラスチック不使用の肥料への代替がJA管内において効果的であるかを検証するため、営農指導課でJA水稲担当の神戸秀夫課長が実験ほ場を提供した。昨年度も同様に試験したが、散布時の機械トラブルにより正確なデータが取れなかったため、今年度、改めての検証となった。
今回は(片倉コープアグリ(株)の「マイルドキープ(反応緩和剤)入化成」を、田植え時に田植機搭載の肥料散布機で苗の定植とともに、11アールに33kgを散布。慣行肥料に比べ、窒素含有量が2%多いことなどを含め、以後の生育状況を確認。収穫時には収量と品質を検査し、有効性を検証する予定。神戸課長は「SDGsにもつながることなので、結果に期待したい」と話している。

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