「ソルガム」試験栽培 JA信州諏訪次世代プロジェクトメンバーが提案

JA信州諏訪
ソルガムを播種し、種まきの跡を足で踏んで鎮圧した職員ら
ソルガムを播種し、種まきの跡を足で踏んで鎮圧した職員ら

JA信州諏訪の2022年度次世代リーダー育成研修「次世代プロジェクト」参加職員が5月28日、茅野市のほ場(約5アール)でソルガムの試験栽培を始めた。ソルガムはイネ科の一年生の穀物で、省力栽培により、遊休農地の解消に期待ができる作物として着目。10月中旬に収穫し、商品化への検討や販売促進をめざす。
同研修は持続可能な経営実現のための組織づくり・人づくりを目的に、2022年度から初めて行っている。22年度は3人ずつのグループに分かれ、農業振興や職員の働き方などJAを取り巻くさまざまな課題の解決案を検討した。
「産地づくり」をテーマとした管理部企画管理課の朝倉啓介課長代理、金融部融資課の細川達則課長代理、管理部人事課の佐藤吉紀係長が、管内でのソルガムの栽培を提案。長野市で先進的に生産活動を行っている「信州そるがむで地域を元気にする会」のイベントに参加してソルガムの特徴や栽培方法を学び、2023年3月に役員へ進捗状況を報告。今年度から試験栽培を行う。
ソルガムは容易で、省力栽培ができる。また、アレルギー物質を含まず、ポリフェノールやGABAといった高機能性物質が豊富な健康食品としても期待され、多くの料理に活用できる。
ほ場は昨年まで遊休農地だった場所を借り受け、4月に有機肥料の施肥による土壌改良を行った。この日は同研修関係職員やその家族18人が参加。営農部の職員指導のもと、水糸に沿って播種機を操作し、「ミニソルゴー」「TDNソルゴー」を1粒ずつ各100グラム播種した。その後、皆で種まきの跡を足で踏んで鎮圧した。
今後は、草刈りなど管理を行い、生育を見守る。活用方法や販路の検討も続ける。
朝倉課長代理は「ソルガムは比較的栽培に手間がかからないので、親から農地を相続した未経験者や副業の人が農家となる1歩を踏み出すための品目のひとつとして提案できればうれしい」と期待を込める。「高品質栽培をめざし、商品化までの道のりや販路もしっかりと確立したい。皆さんに自信を持って栽培をおすすめできるよう真剣に試験栽培に取組む」と話している。

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