JAあづみは20日、飢餓に苦しむアフリカ西部のマリ共和国へ援助米を送るため、安曇野市堀金烏川の9アールの国際協力田で田植え作業をした。
連携する生活協同組合コープながのの組合員とその家族、JA理事やJA職員ら約30人が参加。手作業でコシヒカリの苗を植え、援助米作りに汗を流した。この取り組みはJA長野県グループ独自の取り組みで、国際協力田運動の一環。
田植え前に烏川地区担当の北林明彦理事は「苗は3本程度ずつつまんで植えるのがコツ。苗は曲がって植えても大丈夫。収穫までしっかり管理させていただきます」とあいさつした。
参加者は裸足になって水田に入ると、泥の感触を楽しみながら、苗を2、3本ずつ手に取り、丁寧に植えていった。
参加した萩原嵩遥くん(9)は「初めての田植えで楽しかった。普段食べているお米よりも美味しく育てたい」と嬉しそうに話した。
同JAは1998年から支援米作りに取り組んでいる。9月中旬頃に約600キロ収穫し、24年1月、JA長野中央会を通じてアフリカのマリ共和国に発送する予定だ。
JA営農経済事業部丸山昌則次長は「既に20年余、この食料支援活動は続いているが状況はあまり変わっていない。世界の不均衡は更に拡大しており食料の安全保障は我々日本でも危機意識が高まっている。この活動を通じて食糧難への一助と紛争の無い平穏な暮らしを願う」と話した。