JA信州諏訪は5月17日、東京都の学校法人川村学園川村小学校3年生65人の田植え体験を支援した。茅野市湖東の湯田坂文幸さん(75)の協力を受け、2014年から行っている取組み。諏訪地域でのコメ作りを通して、児童に食と農の大切さを伝えていく。
同校3年生が、北佐久郡立科町を中心に行う宿泊学習のプログラムのひとつで、コメ作りや農家の苦労を学ぶことが目的。JAを通して湯田坂さんが田んぼの提供、日ごろの栽培管理を引き受けている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりに実施した。
この日は、JA茅野市営農センター、茅野市内の支所職員6人が出席。同センターの五味広孝所長が「苗は湯田坂さんが4月中旬に種をまき、育ててくれた。品種は『コシヒカリ』です」と説明。「1本ずつまっすぐ、ていねいに植えてください」と呼びかけた。
児童は裸足で田んぼに入り、一人7株ずつ苗を植えた。今後は10月、稲刈りに訪れ、収穫したコメは学校で味わう予定だ。
3年松組の杉田真愛さん(8)「自然に囲まれた場所で初めて田植えができて、最初は不安だったけど楽しかった」と笑顔を見せた。また、同組の松本ゆりあさん(8)は「おいしくて元気になるお米に育ってほしい」と願った。
湯田坂さんは「田んぼに嫌がらず入り、作業をしてくれて素晴らしい。一生に一度の経験になる子も多いと思うので、お米ができる過程を想像し、食の大切さを学んでもらえればうれしい」と期待を寄せた。