JAグリーン長野と長野農業農村支援センターは5月16日、ブドウの短梢栽培に特化した「グリーンセミナー」を開講した。同JA管内でブドウ栽培に意欲をもって取り組み始める生産者を対象に募集し、20代から70代の生産者45人が受講を希望した。
初回の講義は、長野市松代町のJA松代農業総合センター近くのシャインマスカット園で開催。2班に分かれた受講生に対し、支援センター普及員とJA営農技術員が、栽培に使われる基礎用語、「芽かき」「誘引」「若木の管理」について、樹を見て実演しながら説明した。定年を機にシャインマスカットを定植したという受講生の一人は「本を買って読んでみてもよく分からず受講した。ぜひ出荷ができるように頑張りたい」と意気込んだ。
講義前段で行った開講式では、支援センター 中澤徹守技術経営普及課長が「産地や名前で選ばれる時代になり始めているなか、ぜひ技術を習得し、プロとしてJAに出荷をしてほしいとの思いで開講している。ここで基礎を学び、JAの講習会などで、技術員の説明が理解できるようになってもらえればうれしい」と激励。JA中村剛営農販売部長は「JAは農家を応援する立場であるので、ぜひわからないことは聞いていただき、ブドウの面積を拡大し、JAへの出荷につなげてもらいたい」と話した。
講義は全8回、生育に合わせた開講を予定。視察等も検討する。
同JAでは、本セミナーを含み、流通センター・共選所ごと5会場で、各地区で振興する果樹品目に特化したセミナーを開き、担い手育成と産地のレベルアップをめざしている。5月14日には、同市真島の真島フルーツセンターで「更北農業塾」を開催。優れた技術を持つ生産者に選任する「営農相談員」とJA営農技術員を講師に、リンゴ・モモ栽培を指導した。