安曇野市立豊科東小学校5年生27人は16日、同校近くの農家・増澤洋さん(82)の約6アールの田んぼで田植えを体験した。増澤さんやJA理事、安曇野市農業委員ら約10人が手ほどきし、「コシヒカリ」の苗を手で植えた児童は、農家の苦労を肌で感じた。
増澤さんは、当日の朝6時頃から田植えがしやすいよう30センチ間隔で田んぼに目印を付けた。
児童は横一列に並び、苗の束から3本ずつつまんで目印に沿って植え付けた。「植えた苗が浮かんできたー」「カエルだー」などと全身泥だらけになりながらも大はしゃぎ。苗が無くなるとあぜにいた農家やJA職員らに追加の苗を投げてもらっていた。
初めて田植えを体験した児童(10)は「はじめは上手く植えられなかったけど農家さんに教えてもらってうまくいった。泥のにおいが最高。たくさん美味しいお米を作りたい。」と笑顔をみせていた。
米作り体験は40年以上続く伝統行事。水管理は1日2回児童が行い、9月頃稲を手やバインダーで刈り取り、はぜ掛けをする。11月にはPTAも交えて「収穫祭」を開き、新米を味わう予定だ。保護者への新米の販売も行っていて、品質の高さから毎年完売するという。
上川手地区の堀内宏和理事は「素晴らしい食農教育。今日のことを忘れず農業に関心を持ってもらいたい」と話した。