地域農業界の担い手へ 安曇野新興塾第1期生10人巣立ち

JAあづみ
千國運営委員長から卒塾証を受け取る塾生
千國運営委員長から卒塾証を受け取る塾生

JAあづみと安曇野新興塾運営委員会は4月26日、安曇野市の豊科生涯学習センターきぼうで安曇野新興塾第1期生「学習発表・卒塾式」を開いた。第1期生10人やJA役職員、行政関係者ら約40人が出席。約2年間で学び得た知識や技術、今後の抱負を発表し、農業を核とした持続可能な地域づくりに邁進するべく巣立った。
同塾は、将来の地域営農リーダー育成を目的とし2021年6月に開塾。1期2年。「俺たちがあづみ野の農で未来を創る~次世代(こども)への架け橋~」を活動テーマに掲げ、各塾生の圃場見学や農業情勢、各分野の専門家を招いた講習会などのほか行政やJAとの意見交換会など28回の研修会を実施し、農業分野における視野の拡大と英知を養った。
 学習発表では、塾生1人1人が学習内容や今後の抱負を8分ずつ発表した。夏秋いちご農家の中島由佳さんは「受け身で講義を聞くような集まりではなく自らが課題・議題を提案する主体的な学ぶ場であることに衝撃を受けたが、これまでの学びを生かし、安曇野の宝でもある農産物の6次産業での製品化や直売所への出荷、フードバンクの活用など地域活性化に繋がるようなことを少しでも始めていきたい」と発表。水稲農家の望月将悟さんは、みどりの食料システム戦略に沿った自身でできる取り組みとして「(1)水田の水管理によるメタンガス発生の削減(2)土壌診断を用いた肥料の調整(3)化学肥料の窒素成分を5割以下に抑えて栽培する特別栽培米を作ること」など3点を掲げた。
佐藤進塾長は「塾生にこのような機会をいただきありがたい」と感謝し、「地域に多くの同志を増やし、共に未来を築いて欲しい」と激励した。
また、卒塾式では、同塾運営委員長を務めた千國茂組合長が塾生一人ずつに卒塾証を手渡した。塾生を代表し荒芝裕一塾頭は、「在塾中に学んだ広い視野を十分に生かし、次世代に目を向けた営農リーダーとなって力を発揮したい」と誓った。
千國組合長は「卒塾はゴールではなく、次なる目標にむけたスタートである。地域を担う営農リーダーとしての活躍に期待する」とエールを送った。
同塾では6月上旬に第2期生の開塾式を予定している。

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