JA上伊那管内でアルストロメリアの出荷が最盛期を迎えている。アルストロメリアは同JAの主力品目の一つで、上伊那が生産量日本一を誇る。管内では年間を通して出荷しているが5月上旬ころまでが最盛期。今年は年間1300万本、販売高10億円の出荷を目指している。
アルストロメリアは花持ちがよいのが特徴。管内では50人ほどの生産者が約13ヘクタールで、ピンクや白といった淡い色を中心とする約100品種を栽培している。
飯島町の井口明夫さん(85)は4月20日、収穫と選花作業を行った。井口さんは妻と子、孫の親子3代、4人でアルストロメリアを育てている。ハウス3棟(面積約14アール)で「ベルーガ」や「ハニーソフィア」など7種類を栽培。最盛期となる現在は1日に約2500本を出荷している。
井口さんの孫で今年2月に就農した南部凜子さん(21)は「小さいころから栽培に興味があった。家族と一緒に作業できることに喜びを感じている」と話した。
井口さんは「アルストロメリアは花持ちがよく、花の色もたくさんあるのが魅力。ぜひ花の良さを感じてもらいたい」と話した。
19日にはJA花卉部会アルストロメリア専門部が販売中間検討会を開き、部会や専門部の役職員らが12市場の担当者と情報交換を行った。また、市場担当者は実際に生産者のハウスを見学し、立ち姿や栽培方法を確認した。
JAでは卒業式や入学式のお祝いとしてはもちろん、母の日のプレゼントとしてもアルストロメリアを推奨している。