長野市若穂綿内の「綿内東町地区農地中間管理機構関連農地整備事業実行委員会」が進める営農地中間管理機構関連農地整備事業の県営綿内東町地区清水工区区画整備整理工事が、作業9割を終え、4月6日、待望の「植樹式」を迎えた。生産者、地元住民、行政、JAら40人が出席。リンゴ「ふじ」の苗木5本を植樹し、果樹団地団地、農業振興の発展に歩みを進めた。
同事業は、農地中間管理機構と連携した「樹園地整備事業」として、傾斜地(主傾斜15%)に位置する狭小な区画と石垣が支障となって防除機の安全走行が困難、また、高齢化による生産者の減少と荒廃化が課題となる果樹産地を再生しようと、受益者負担なしで基盤整備にかかる大規模工事を行ったもの。山新田工区(12.8ヘクタール)は2020年に工事が始まり、22年4月に営農を開始、清水工区は21年に工事が始まり、10.4ヘクタールがこの4月、定植可能な状態となった。清水工区は30代から70代の認定農業者14人と個人農業者4人に農地が託され、リンゴ・ブドウ・モモ・プルーンなどの定植が始まった。
植樹祭では駒村和久委員長が関係者に深い感謝と今後の協力を伝えるとともに、「足掛け7年、ようやく立派なほ場整備を終えた。県外から視察も多くあり、我々の事業の事例が、地域や全国の農業振興に役立つことを祈りたい」と話した。また、事業経過を説明した青木保事務局長は「地権者の皆さんには長い歴史のある農地を託していたただいたこと、また、国からの事業支援など非常に大きな責任があり、絶対に無駄にできない。この農地を大切にし、全国でも明るい農村の代表的な場所になるようにしていきたい」と事業経過を振り返り、展望を述べた。
工期は4月26日頃までを予定。引き渡し後は、「DX化による省力化と作業の安全確保」「品質確保と規模拡大による安定した営農と売上の確保」「ブランド化の復活」をめざしていく考えという。