地域の主力品目「きゅうり」新規栽培者情報交換会

JAみなみ信州
熱心に情報を共有した交換会
熱心に情報を共有した交換会

長野県南信州農業農村支援センターとJAみなみ信州は3日、飯田市鼎の同JA本所で令和4年度南信州きゅうり新規栽培者情報交換会を開いた。同JA管内新規栽培者11人と南信州担い手就農研修制度の研修生9人、長野県農政部農業技術課、同JA職員、同センター職員ら42人が出席した。南信州地域主力品目「きゅうり」の栽培5年目までの新規栽培者を対象に意見交換を行い、次年度に向けた個人の課題や目標を明確にし担い手育成や仲間づくりにつなげる目的。参加した就農2年目の岡田遼多郎さん(阿南町・26)は「皆さん同じような悩みや課題をもっていて良いものをつくりたいという思いも同じ。それぞれ頑張っていることがわかった。来シーズンに向けての刺激をもらえた」と話した。
同交換会では、より細かな意見が出せるよう同JA営農技術員と参加者5人のグループワークで意見交換を行った。参加者は個々の今シーズンの農業を振り返りながら、効率よく作業するためのスケジュール管理や防除のタイミングなど、具体的にどんな工夫しているのか熱心に情報交換した。その後情報交換した内容を発表し全体で共有した。また同交換会では同センターより今年度のきゅうり栽培全体の振り返りと課題の整理、作業効率向上に向けた提案もあった。また宮下柚希奈さん(飯田市)による「夏秋キュウリ露地から雨よけへの変更による生産の効率化・増収効果」の研究発表も行った。
同JA営農部の木下雅夫次長は「仲間や地域で支え合うことが農業を続けていく上でとても大切。栽培技術の向上や仲間づくりにも活用してもらい、地域に根付いて少しでも早く安定した生産ができるよう頑張ってほしい」と話した。
同JAでは、高齢化などによる地域の生産戸数の減少や遊休農地増加などの課題に対し担い手の育成が急務であるとして、若い担い手に夏秋きゅうりと市田柿の複合経営を勧めている。同JAでは同センターと協力して若い農業者の増加と定着によって地域農業の活性化につなげたいと、今後は市田柿の情報交換会開催も予定している。

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