伝統の味 納得の仕上がり/上野大根たくあん漬け完成

JA信州諏訪
たくあん漬けを手際よく箱詰めする組合員ら
たくあん漬けを手際よく箱詰めする組合員ら

諏訪市豊田上野地区特産「上野大根」のたくあん漬けが、今年も完成した。上野大根加工組合の加工所で2月25日、26日の2日間、組合員ら13人が手際よく箱詰め作業を行い、注文者への引き渡し準備を整えた。
上野大根は、「諏訪湖姫」の名称で品種登録され、同地区だけで生産されている。県の「信州の伝統野菜」にも認定されている。根部の長さ17~23センチ、直径4.5~5センチのものをたくあん漬けに使う。ダイコンとしては小ぶりで先端部が丸みを帯びている。肉質は歯応えがあり、辛みの中にほのかな甘さがあるのが特徴。
昨年の11月上旬に収穫した大根は、中・下旬に砂糖や塩、いりぬかをかぶせた後、甘味を出すために柿の皮、香り付けとしてナスの葉を入れ漬け込み、3カ月かけて約1万3000本を熟成した。
手軽に購入できるようにと、2020年からは10本入りを用意。10本入り約170箱と20本入り約520箱を合わせた約690箱を出荷する。
同組合は、全て手作業で漬け込みを行い、たくあん漬けの伝統の味を守り続けている。毎年、県内外から多くの注文が寄せられ、予約販売分は完売している。この他に、同市内で開かれる3月のザゼンソウ祭りや、5月の高島城祭の両イベント用に計900本を用意している。
笠原正夫組合長(72)は、試食をして「うん、納得の味。漬け込みも味もいつも通りおいしく仕上がった。カリっとした歯応えを楽しんでほしい。楽しみにしている皆さんに早くお届けしたい」と話した。

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