希少な花を守る!ユーフォルビア・プロジェクト立ち上げ

JAグリーン長野
ユーフォルビアをめぐる課題についてほ場で共有
ユーフォルビアをめぐる課題についてほ場で共有

JAグリーン長野花き部会は、「ユーフォルビア・プロジェクト」を設置し、県の協力を得て「ユーフォルビア・フルゲンス」の生産維持をめざす。ユーフォルビア・フルゲンスは全国でも管内が生産量1位を誇る花。ベテラン生産者の高齢化や栽培上の課題、栽培技術の難易度の高さから、近年は生産量が減少。ピークで1996年8戸で20万本、2022年は2戸で2万本の出荷と、生産維持を危ぶむ状況。長野農業農村支援センターや長野県野菜・花き試験場と共同研究(現地試験)・栽培をすすめ、栽培上の課題を克服し、栽培難易度を少しでも下げ、生産振興につなげる方針だ。
長野市篠ノ井のほ場で2月13日、生産者3人(うち新規希望者1人)とJA、長野農業農村支援センター普及員が出席し、今後の方針を確認することを目的に打ち合わせ。営農技術員が経過や今後の方針を、栽培上の課題となる生産苗確保に向けた「発根不良」や定植後の「株落ち」について、考えられる原因とそれに対する対応策を普及員が説明した。発根不良については、過去の長野野菜花き試験場花き部の研究結果に基づき、さし芽時に「鹿沼土」の利用の有効性を確証に変えるべく、さし芽の状態、水や温度管理も含め、普及員や試験場らとともに再度実証試験を行う。また、株落ち原因と考える土壌内の菌との関係なども調査しながら、原因究明と解消に取り組みたい考え。営農技術員は「株落ちがなく作れれば10アールで5万本以上の出荷ができる。水や肥料も比較的少なく栽培出来るので負担を軽減しながら、管内の希少な花を守りたい」と話している。プロジェクトでは、4月に育苗管理講習会を行い、試験場などの協力を得て共同でさし芽作業などを行う予定。

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