営農相談会を開催 農業を長く楽しく続けてもらうために

JA松本ハイランド
横山さんの話を熱心に聴講する生産者
横山さんの話を熱心に聴講する生産者

JA松本ハイランドでは、農閑期の冬場に次年度の営農経営を相談する営農相談会を全支所で行っている。「営農指導の強化」という組合員からの要望に応えるのが狙い。農家の経営改善と組合員との関係強化、JAの営農相談機能強化を目指す。営農相談会では、営農に関する相談支援や新規就農相談にも対応。地域農業振興に取り組んでいる。1月下旬をめどに、全支所で実施する計画だ。
同JA今井支所では、1月26日に行い、若手生産者を中心に20人が訪れた。相談会は二部構成で開催し、第一部では松本市農政課の職員による、未来を担う農業経営者支援を説明。行政で行っている、農業経営支援事業についての情報提供を行った。
あわせて、里親農家として、数多くの農業研修生を受け入れ、地域農業を支える中心的担い手へと育成した、松本太郎果樹生産組合代表の横山竜大さんが、農業者としての心構えや農業が成功する秘訣などを講演。「良いものをできるだけ多く、らくして作るためには、作業効率など工夫できるところはないかを考えることが大事。ロボット開発など、ITも農業分野に生かせることが何かあるはず。自分の作業方法がベストと思いがちだが、人のやり方を見ることで、勉強になることが多い。観察することが大事」などと自身の農業に対する向き合い方からアドバイスしつつ、「いいものを作る。そこに全力でエネルギーを注ぐことで、成功につながる」と助言した。引きつづき、第二部では同JAのライフサポートプラザの職員が講師となり、資産運用についてアドバイス。老後の資金対策、将来に向けての具体的な取り組み方法などを紹介した。
同JA今井支所の輿久展支所長は「今井地区は、新規就農で入ってくる若手生産者が多くいる。相談会を充実させ継続的にフォローすることで、夢を追って入ってきた生産者が、楽しく長く農業を続けてもらえる環境づくりを行いたい。農業生産に専念してもらうことで、所得向上に努めていきたい」と話した。

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