あぐりライフ信州諏訪乙事店 口コミで人気集まる/最大の魅力は「職員の人望」

JA信州諏訪
口コミで注目を集める乙事店
口コミで注目を集める乙事店

富士見町乙事の株式会社あぐりライフ信州諏訪乙事店が、職員の人望や充実した品揃えが口コミで広まり、町内外から注目が集まっている。藤森光友オーナー(69)ら職員3人が運営。「今日もあなたを全力で受け止める JA乙事店」を合言葉に、地域住民の暮らしを支えている。
同町は山梨県との県境に位置しており、都心からのアクセスがよいため、観光地としての人気も高い。乙事地区は八ヶ岳や南アルプスを背にする自然豊かな場所で、地名「乙事」はジブリ映画に登場するキャラクター名のモデルになったことで有名だ。
同店は、あぐりライフ信州諏訪が営業委託する、同町に4カ所ある生活店舗のひとつで、昭和50年代に建設された。店舗前には歓談スぺースがあり、朝晩に地域住民10人以上が集まって情報交換するのが日課。ガソリンスタンドを隣接し、敷地一体が地域になくてはならない拠り所となっている。
藤森オーナーがJA職員、A・コープ富士見店(現:A・コープファーマーズ富士見店)店長などを務め、地域密着で築き上げた人脈のもと、充実した品揃えを実現。地元野菜、精肉、調味料、保存食、日用品などが、季節問わず所せましと並んでいる。
人気を後押しするのは日曜以外の週6日販売する日替わり弁当。職員が手づくりした一品を求めて、多くの人が訪れる。メニューは焼肉やサバの煮付け、おこわ、ミートソーススパゲティなどさまざま。昼頃には完売することも多いという。
1月20日は、毎週金曜恒例「カレーの日」。職員は、この日の予約分40食と店頭分60食を前日から準備。白米はニーズに合わせ、有・無両方に対応した。
同町の男性は「何度も食べている。家庭的な味でおいしい」と太鼓判。また、茅野市から訪れた女性は「カレー好きな孫のため、初めて買いに来た。物価高なので値段がお手頃なのもありがたい」とほほ笑んだ。
常連客は、同店の一番の魅力を「職員の人望」と口を揃える。職員は、来店者の声を聴きながらの店づくりを日々実践。意見をもとに、店舗入口にその日のおすすめ商品を記す看板を設置。若者から煮物料理、1人暮らしのお年寄りから弁当を要望され、それぞれ販売メニューに加えるなど、幅広い年齢層の期待に応えている。
藤森オーナーは「乙事店は子どもからお年寄りまで多くの人にご来店いただいている。これからも皆さんの声を聴きながら、便利で役立つ店舗であり続けたい」と話している。

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