22年の生産振り返る 品質・食味ともに高評価

JAあづみ
あいさつする西牧部会長(中央)
あいさつする西牧部会長(中央)

JAあづみりんご部会は13日、安曇野市三郷の果実中央選果所で第5回りんご部会役員会会議を開いた。各地区の支部役員やJA役職員ら約50人が参加。2022年度のリンゴ生産販売を振り返り、23年度の振興方針などを協議した。
会に先立ち西牧幸則部会長は「22年度の実績を振り返り、課題や問題点を洗い出すため積極的に意見を出していただき、更なる発展の機会にしたい」と挨拶した。
22年産の出荷数量は61万8242ケース(=前年対比136%増)、販売高は21億6357万円(同比24%増)と大凍霜害の影響を受けた21年産を上回った。22年は開花期に気温が上がらず県内各地で不受精が発生。特に開花の早いサンふじへの影響は色濃く出て、また突風によるキズ果の発生等もあり出荷数量が伸び悩んだものの、極早生種から晩生種までの品質や食味は評価が高く、新たな販路拡大の試みも奏功し実績を大きく伸ばした。
生産面では、主力3品種と早生種シナノリップの出荷数量が県下最多だった。出荷時期に競合産地が少ないことから有利販売を目指し、早期出荷を呼び掛けた早生種の主力サンつがるの出荷数量は13万8115ケース(=同比50%増)、販売高は4億4885万円(同比51%増)。22年から新たに「糖度選別」に取り組み差別化を図った中生種の主力シナノスイートは10万78ケース(同比17%増)の3億5955万円(同比14%増)。春先の低温により不受精が発生したものの、ふるさと納税の返礼品や大手コンビニとの商品開発など新たな販路開拓に取り組んだ晩生種の主力サンふじの出荷数量は22万9697ケース(同比34%増)、販売高は7億7919万円(同比14%増)。全国の市場関係者からは、品質の高い安曇野産リンゴの数量出荷に大きな期待が寄せられている。
23年度の振興方針及び生産計画については、改植による園地の若返りや早期多収が見込める高密植わい化栽培の面積拡大推進、凍害や降霜など異常気象に対応できる栽培技術の確立と技術指導の徹底、サンつがるの早期販売と引続き糖度選別による有利販売などを挙げた。
丸山修一営農経済事業部長は「今まで取り組んできた成果が実を結ぶよう部会員のみなさんと協力し、飛躍の年にしたい」と強調した。

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