仲間の技術を盗め!せん定技術を検討

JAグリーン長野
せん定を実演する青壮年部員
せん定を実演する青壮年部員

JAグリーン長野青壮年部篠ノ井東支部は1月19日、長野市篠ノ井のモモ園で「せん定検討会」を開いた。支部員13人と、JA営農技術員が参加。同支部が品種や技術を研究する「試験ほ場」を会場に、モモ栽培ベテランの支部員が、自らのせん定方法を披 露し、それぞれの見解を共有した。
会では、木全体を見て先端から切りながら骨格を作っていくパターンや、枝の成長を見ながら日当たりを確保していくために樹の内側から切っていくパターンなど、それぞれに見解を説明しながら、試験品種「夏雄美」の樹をモデルにせん定を実演。JA営農技術員も話題に入りながら、基本との違いや、せん定や今後の作業で課題となりがちな事象に対する解決策などを補足しながら、技術と情報を共有した。支部員は「せん定は、切りすぎなどで失敗も多いが、それも共有できる。それぞれに、樹や土壌も違い、作業性など考慮する点も違う中でせん定をやっているので、いろんな考え方があって良い勉強になる」と感想を寄せた。
会の開催のきっかけは、JA等の講習会でせん定の基本的な知識・技術を学ぶなかで、「せん定は生産者それぞれに、何を優先にしていくかなどの着目点や考えが違い、正解という正解がない。だからこそ人のせん定を見て仲間の技術を盗むことが大事」と山本国広支部長など、モモづくりベテランの支部員ら集まって企画した。試験ほ場は、支部員の学びの場として、6種類の新品種を栽培した5年目のほ場。技術交流や、新品種の導入などを一定の方向性を見出し、2023年の収穫後、ほ場貸借の契約終了を機に、新たな園へと会場を移すことを予定している。山本支部長は「若い生産者をどんどん巻き込んで、栽培技術の向上と、もも農家を増やしていければ良い」と話している。

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