飯島町七久保地区や同町内の果樹農家11人でつくる七久保果樹研究会は1月10日から、高齢化などで作業ができない果樹園の請負剪定の作業を始めた。果樹生産にとって重要な剪定作業を担い、農地の維持に貢献することを目的に1950年から毎年行われている。また、会員の知識や技術を磨く場や交流を深める場にもなっている。
同研究会では周辺町村の高齢で冬場の作業が難しい農家や、専門技術を持たない兼業農家から依頼を受けて作業。毎年、リンゴとナシ合わせて2ヘクタールほどの作業を請け負っている。
1月12日には同研究会の会員9人が飯島町七久保地区のリンゴとナシの果樹園に分かれて剪定作業を行った。会員らは木全体を見渡しながら枝を選び、手際よく剪定ばさみやのこぎりなどを使って作業。夏から秋の収穫までの栽培管理をイメージしながら丁寧に作業を進めた。
一昨年ナシ農家として就農し同研究会員となった伊藤大貴さん(28)は「今回、初めてリンゴの剪定をしたがナシと剪定の仕方が全然違う。実際にやりながら技術を教えてもらえるので、とても貴重な機会になった」と話した。
同研究会の久保田宏明会長(51)は「慣れていないと思い切って剪定するのは難しい。園主の希望を聞きながら良い実がなるように剪定をしていきたい」と意気込んだ。