数年後の収穫に期待 1年越しの注文苗の引き渡し

JAみなみ信州
トラックに苗木を積み込む生産者
トラックに苗木を積み込む生産者

JAみなみ信州は12月中旬、予約注文のあった果樹苗木の引き渡しを行った。果樹苗木は全国的に天候不順や需要増加などにより不足傾向が続いていることから、同JAでは2021年度より部会員を対象に事前予約のとりまとめを行い、翌年に引き渡すことで数量確保に取り組んでいる。
同JAでは、2015年度はりんごのみだった果樹苗木の事前予約品目を徐々に増やし、2022年度には桃、ぶどう、梨、柿、りんごの5品目を対象としている。また2023年度からは新たに梅も加え、6品目が対象。
りんごのフェザー苗や桃・梨・柿の苗木は、同JAが行う農業生産基盤強化の取り組みとして次代の営農支援を目的としたネクスト・アグリ・プランの補助事業の対象になる。
同JA松川支所では12月14、15日に130軒の生産者が苗木の引き渡しに訪れトラックへ苗木を積み込んだ。苗木を受け取った生産者は「苗の注文をする時に将来の農業をどうしていこうか考える。数年後の収穫を見据えて年齢や後継のことなど含め、がんばるぞと前向きな気持ちで注文するので、数年先への活力になる」と話した。
同JA営農部果実柿課の羽生弘之課長は「昨年12月に来年度分のとりまとめも既に行っている。今後も改植や新植を考える生産者の苗木の確保に引き続き取り組み、産地の維持発展に努めていく」と話した。

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