特産「上野大根」漬け込み始まる/伝統つなぐ、たくあん漬け

JA信州諏訪
容器にダイコンを敷き詰める組合員ら
容器にダイコンを敷き詰める組合員ら

上野大根加工組合は11月16日、諏訪市豊田上野の加工所で、特産「上野大根」の漬け込み作業を始めた。組合員ら13人が参加し、手際よく作業を進めた。2022年は約1万4000本を漬け込み、完成したたくあん漬けは、23年3月上旬に出荷する。
上野大根は、「諏訪湖姫」の名称で品種登録されており、同地区だけで生産されている。県の「信州の伝統野菜」にも認定されている。
たくあん漬けは、同組合伝統の製法で作る。11月初旬に収穫した「諏訪湖姫」を使い、1週間から10日ほどの天日干しで3割程度の水分を抜く。漬け込み作業は、天日干ししたダイコンを1000リットルの容器に向きをそろえながら敷き詰め、砂糖や塩、いりぬかを被せた後、甘味を出すために柿の皮、香り付けとしてナスの葉を入れる。容器がいっぱいになるまで、作業を繰り返す。1つの容器に2000本前後を漬け込み、初日は約1万本を漬け込んだ。
平林昭良副組合長(80)は、「今年は胴割れや病気も少なく作柄がよかった。大きめのダイコンができた。おいしく漬けるので、3月の出荷を楽しみに待っていてほしい」と話した。
今後は、容器内の水が上部に見える状態を維持して、来年2月下旬まで味が全体に染み渡るように管理を続ける。

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