「県の伝統野菜」に認定されている「牧大根」(信州地大根)の普及に取り組むJAあづみ女性部西穂高支部の「牧大根プロジェクト(降籏房子代表)」は14日、安曇野市穂高牧の約23アールの畑で牧大根を収穫した。プロジェクトメンバーら25人が、引き抜いた牧大根を大きさごとに分け、10本ずつ紐で束ねていった。
22年産は、降雨により播種が遅れ生育が心配されたものの、小ぶりだが漬物に適した大きさに仕上がった。昨年よりも4000本多い12000本を収穫。県内各地の購入希望者からこれまでに約4000本の注文を受けている。18日には、同JA西穂高ふれあいセンターで開催する農産物直売会「軽トラマルシェ」で販売する。
「牧大根」は県の「信州の伝統野菜」に認定されている大根。長さ20センチほどで先端に行くほど太くなる。通常のダイコンに比べて肉質が緻密で硬く、漬物にすると独特の歯応えと甘みがある。
同プロジェクトは、明治時代から地域で親しまれてきた「牧大根」を次代に伝えようと2006年に設立。「牧大根」を栽培し、生の大根や手作りの漬物を販売している。
11月21日頃から牧大根を使った漬物、同プロジェクトの主力商品「うんめえ漬け」作りに取りかかる。12月20頃から安曇野うんめえ漬けの「しょうゆ漬け(=1袋200グラム)」を、23年の1月下旬~2月上旬頃から「ぬか漬け(=1袋250グラム)」をそれぞれ480円(税込)で同市の大型農産物直売所「安曇野スイス村ハイジ里」や「ファミリーマート烏川店」などで販売する予定だ。
メンバーの熊井悦子さんは「異常気象により心配事は多かったが漬物にするにはいいサイズに仕上がった。ごはんやお茶うけ、おにぎりの具材としてなどに楽しんでもらえたら嬉しい」話した。