小麦播種/品種切り替えで収量に期待

JA上伊那
トラクターを操縦し播種を行う組合員
トラクターを操縦し播種を行う組合員

JA上伊那管内で小麦の播種作業が行われた。10月26日、伊那市東春近の農事組合法人はるちかは今年2回目の播種作業を行った。JAでは今回の播種から収量が期待できる新品種「ハナチカラ」へと品種切り替えを行い、来年の収穫に期待を寄せている。
同JAでは令和3年産まで「ハナマンテン」を栽培していた。「ハナマンテン」は麺やパンなどの加工に適した超強力粉タイプの硬質小麦。しかし凍霜害に弱いため収量が安定しない課題があった。一方、新品種「ハナチカラ」は「ハナマンテン」と同タイプの小麦で、凍霜害に強いうえ、茎が太いため倒伏しづらい特徴をもつ。試験栽培の結果も良く、令和3年産の反収は「ハナマンテン」が214kgだったのに対し、「ハナチカラ」は396kgと収量が期待できる結果が出ている。
播種作業には(農)はるちかの組合員3人が作業にあたった。同法人では13haで小麦を栽培。組合員は播種機をつけたトラクターを操縦し播種、肥料散布、鎮圧を行った。
(農)はるちかの浦野三男組合長は「JAの指導に基づいて栽培し、収量と品質に期待したい」と話した。同JA営農経済部米穀課の吉原由樹係長は「実需者が求める品質になるように生産者とともに栽培に取り組んでいきたい」と決意した。
令和4年産は約270haへ作付けし、840tの収量を計画している。

MENU