南信州特産「市田柿」収穫・加工最盛期

JAみなみ信州
ひとつひとつ丁寧につくる柿のれん
ひとつひとつ丁寧につくる柿のれん

JAみなみ信州は南信州地域特産の「市田柿」の収穫・加工作業が最盛期を迎えている。同JA柿部会員1,872人によって徹底した衛生管理のなか各地で活気ある作業が行われている。今年の原料柿は大玉傾向で10月下旬からの好天により順調に収穫・加工作業が進んでいる。
今年の収穫作業は10月25日頃から、加工作業は27日頃からはじまり、収穫、加工、吊るしの作業は今週をピークに11月いっぱい続く予定。9月までの降雨により肥大が進み条紋が発生したが、その後天候に恵まれたことから影響は最小限にとどまっている。成熟につれて糖度も上がっており、大玉傾向なことから出荷量は昨年並みに確保できるとして、同JAでは1,100トン(前年比95% 前年1,155トン)の出荷を見込み、販売金額は26億円を目指す。市田柿の出荷は11月24日からスタートを予定し、12月上旬には全国の売り場に並ぶ。
飯田市座光寺の原田健夫(はらだ・たけお)さん(同部会部会長)(63)の自宅では7日、原田さんと知人1人が作業を行った。原田さん宅ではおよそ15アールの圃場で柿を栽培し、今年は原料柿およそ250コンテナ(1コンテナ20kg)を収穫し、出来上がる市田柿はおよそ1トンを予定している。原田さんは「今年で本格的に市田柿栽培をはじめて8年目だが、天候などに左右され、毎年やり方を変えては試し、勉強の繰り返し。その中でも品質の良い市田柿をつくるため日々工夫と手間をかけ丹精込めて生産している。今年も美味しい市田柿ができそうなのでぜひ多くのみなさんに食べてもらいたい」と語った。
市田柿は昨年販売100周年を迎え、市田柿活性化推進協議会では市田柿レシピブックの作成・配布や、レシピブックを活用した料理教室の開催、食育向け動画作成など若年層に向けた市田柿のさらなる消費拡大にも力を入れていく。
同JAでは海外輸出にも力を入れており、台湾・香港を中心にシンガポール、ベトナム、マレーシア、タイ、カンボジア、USA、ドバイへ合計100トン(前年70トン)の市田柿の輸出を目標に取り組んでいる。

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