陸ワサビ定植作業最盛期 栽培面積・生産者拡大

JAあづみ
定植作業をするメンバーら
定植作業をするメンバーら

JAあづみ管内では、地元安曇野市のワサビ加工メーカー・マル井と連携し産地化を目指す陸(おか)ワサビの定植作業が最盛期を迎えている。2020年から試験的に栽培を始め、昨秋から本格栽培に乗り出した。陸ワサビは超促成栽培で寒さに強く、農閑期を中心に栽培出来るなど労力負担が少ない。冬場のハウスで加温が不要など生産コストを抑えられる利点を生かし、産地化を目指す。
栽培講習会やJA広報誌「Smile」などで周知したことから栽培面積は40アール(前期対比7アール増)、生産者は15戸(同7戸増)に拡大。23年5月下旬~6月下旬に収穫期を迎え、収穫量は36トンを見込んでいる。
この日は、安曇野市堀金のJAあづみ烏川体験農場のメンバーら15人が高さ10センチほどの苗約1200本を1アールのハウスに定植し、殺虫剤や乾燥・除草対策のもみ殻も撒いた。JA管内では10月中旬まで作業が続く見通しだ。
同社の松田洋介研究室長は「暑さ対策の研究や苗の品種改良、収量を確保できる技術開発などを進め、世界各地の需要に応えられるようJAあづみや生産者と協力し産地化を進めていく」と意気込んだ。
メンバーの武居定男さん(74)は「思ったよりも収量があり、収穫前に咲く花ワサビもいい値がする。大きくて長い株を育てたい」と期待を込める。

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