リンゴ収穫を通じて地域交流を

JAグリーン長野
「これが良い!」と秋映を収穫
「これが良い!」と秋映を収穫

長野市篠ノ井会区の定年帰農者で組織する「あいアップル」は10月1日、同区公民館のリンゴ収穫体験を受け入れた。地域住民の親子ら9組が参加。75アールの新わい化ほ場で「秋映」を収穫した。
受け入れのきっかけは、3年前、あいアップルのメンバーの一人が公民館長を務めていたこと。区は新たな住宅地が増え、アパートも多く、農業や地域に縁遠い住民も多いこと、また、区内を隔てるバイパスを挟んだ反対側には古くからの優良農地も多いことから、地域住民の農業への理解醸成と住民間交流を目指して開催。以後、毎年、新型コロナウイルス対策を講じながら開催を継続し、今年もこの日を迎えた。
収穫体験では、あいアップルメンバーから収穫の方法や収穫する果実の目安を聞いて作業を開始。「べたべたしているもの」「色」を目安に収穫して収穫かごに詰め、気に入ったものは持ち帰り用として持ち寄った袋に詰めた。子供たちは「高いところになっているのを採りたい」「大きいりんごが良い」とそれぞれに話しながら、保護者のサポートを受けて樹から実をもぎ取っていた。また、生産者の補助のもと、高所作業車にも搭乗し、機械を使った高所での作業も体験していた。初参加の保護者は「農業はやっていないので、この地に住む者として車からリンゴ畑を眺めているだけじゃなくて、ぜひやってみたいと参加した。子供も楽しそうにやっていてとてもいい機会に恵まれた」と話した。リピーターの保護者は「毎年この日を楽しみにしている。農業に携われて貴重」と収穫に精を出していた。
あいアップルは、会区の農地保全を目的に、手間をかけずに省力的に栽培ができる規格としてJAが進める「カットリンゴ」用のリンゴ栽培を手掛ける。メンバーは定年帰農者4人と、今年、1人の準会員を迎え、9月29日から秋映の収穫を行い、10月中旬にはシナノゴールドの収穫作業を予定する。代表の久保田敏夫さんは「地域のみなさんの農業経験になって、ぜひ地元の農業に興味を持っていただければ何よりうれしい」と話し、今後も区の企画に協力していく考えだという。

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