JA信州諏訪は毎年、管内の小学校5年生が授業の一環として行っている稲作体験を支援している。茅野市の金沢小学校と岡谷市の長地小学校の児童たちは9月下旬、学校近くの田んぼで稲刈りを行った。
金沢小学校5年生14人は9月26日、約10アールの田んぼで稲刈りをした。同校の稲作体験を支援するJA信州諏訪の矢島知子理事と喜久雄さん夫妻、JA茅野中央支所の白鳥誠地区統括所長ら職員4人が協力。同支所は食農教育活動の一環で、2021年度から同校の稲作を支援している。
この日は、地元の民生委員や保護者も参加し、作業をサポートした。
矢島理事が鎌の扱い方や刈り取った稲の束ね方などを説明。児童たちは、鎌を使った稲刈りや、はぜ掛け作業を体験した。喜久雄さんの指導で1条刈りバインダーでの作業も体験した。
平林大和さん(10)は「稲刈りは初めて。思っていたより大変だったけど、手で刈り取るときのザクッザクッという感触が楽しかった」と笑顔で話した。
矢島理事は「自分の手で作る体験を通して、お米の大切さを感じてもらえたと思う」と話した。
長地小学校5年生86人は9月27日、約3アールの田んぼで稲刈りをした。児童は、1株ずつ鎌で刈り取り、学校のフェンスにはぜ掛けをした。同校の稲作体験を毎年支援しているJA信州諏訪の高木元一郎理事とJA岡谷支所の林和茂地区統括所長ら職員8人が参加。JAとゴールドスポンサー契約を結ぶサッカーJ3松本山雅FCの小澤修一取締役事業推進部長も参加した。
田んぼに入る前に、高木理事は「けがをしないように、稲を持つ手の位置と鎌をあてる位置はしっかり離してください。刈り取った稲は8株ずつ1束にして、きつくひもで結んでください」と作業のポイントを指導。児童たちは2人1組になって、稲を刈る係と束ねる係を分担し、役割を交代しながら作業に汗を流した。
杉村星絆さん(10)は「初めての稲刈りを、みんなと協力して楽しくできた」と話し、黒田諒弥さん(11)は「鎌を使ったのは初めて。最初は緊張したけど、慣れてきてからは稲刈りが楽しくなってきた」と笑顔で話した。
収穫した稲は、2週間ほど天日干しにした後、脱穀する予定。JAは本年度、岡谷市の岡谷田中小学校と、諏訪市の豊田小学校、四賀小学校の稲作体験も支援している。