台風被害の園地をJA職員も支援

JAみなみ信州
台風14号の被害にあった園地で収穫作業を手伝うJA職員(撮影地:下伊那松川町)
台風14号の被害にあった園地で収穫作業を手伝うJA職員(撮影地:下伊那松川町)

JAみなみ信州は、21日同JA松川支所職員8人が台風14号の被害にあった園地の支援を行った。JAみなみ信州管内では、20日未明に最接近した台風14号による風の影響を受け、収穫目前の梨やぶどう、りんごなどの果実に落果やすれ、倒木などの被害が発生。松川町大島の北沢章さんの園地ではわい化栽培するシナノスイートなど約400本が倒れた。
北沢さんの園ではJA職員のほか、近所の人や親戚も手伝い、およそ20人が半日をかけ被害にあったりんごの収穫作業を行った。作業を手伝った同支所総務信用課の竹内里奈主任は「木がなぎ倒されている果樹園の様子から、ものすごい風が吹いたことが分かった。生産者の努力を考えると一瞬の出来事がやるせない気持ちになるが、少しでも役に立てることがあれば」と一つ一つ収穫作業を行った。収穫後は加工用に菓子業者の(株)マツザワ(下伊那郡高森町)やジュース加工などを行う農事組合法人増野(下伊那郡松川町)に受け入れを依頼した。
同JA営農部によると、大きな被害が発生した園地は管内の北西部を中心にごく一部の園地で、JA全体で直接な被害額は280万円ほどだという。これから収穫を迎える梨やぶどう、りんごなどが被害を受け、風による果実がすれる傷やスレなど品質の影響も今後心配される。
同支所の古瀬聖史支所長は「今年はこれまで天候にも恵まれ順調にきていただけに生産者の方のショックも計り知れない。こんなときだからこそ協同組合としての農協の役割は大きいと思う。しっかり生産者に向き合い、販売面でも応えていけるよう努力していく」と話した。
北沢さんは「こんなに大きな被害は初めてで悔しい思いだが、果樹の繁忙期を迎える時期にも関わらず多くの皆さんが駆けつけてもらい本当にありがたかった。まだまだ大変だが応援を力にしていきたい」と話した。

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