JA信州諏訪営農部生産資材課は今年度、肥料・農業生産資材等の価格高騰対策に力を入れている。各農業資材メーカーから早期引取り・発注を行うことで、値上げ幅の抑制と在庫確保を進めている。価格高騰に直面する組合員への一助としたい考えだ。
今年2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻や円安の影響で、燃油・肥料・飼料原料などの生産資材価格の高騰・高止まりの状況が続いている。
JAは今春、野菜の元肥・追肥など数種類の早期引取りを行い、当用期の在庫確保を図っている。また、値上げ幅の抑制と在庫確保を目的として2023年生産用の農業用マルチや出荷袋などを、7月以降、早期発注を進めてきた。
さらに現在、JA信州諏訪営農部では行政等へ営農継続への支援策の実現に関する陳情も行っている。また、JA独自支援として秋肥・春肥の予約注文などを対象とした支援の検討を進めている。
同課によると、早期引取り・発注は、店舗で在庫を抱えるリスクがあるため、これまでは直前の注文が主だった。しかし、1円でも安く、確実に組合員に注文品を届けるため、今年度は、各メーカーとの仕入れの打合せを3カ月前から実施している。
同課の小林雅典課長は、組合員の「農業生産あってのJA。この厳しい状況を乗り切れるよう、今後も各メーカーやJA全農長野と連携し、早め早めの対策を行っていく」と話している。