野生キノコ出品にかかわる講習会/ダブルチェックで確実に鑑別

JA信州諏訪
安全・安心な野生キノコ出品に向け意思統一を図った講習会
安全・安心な野生キノコ出品に向け意思統一を図った講習会

JA信州諏訪直売所専門委員会は9月1日、管内のJA施設3カ所で野生キノコ出品にかかわる講習会を開いた。会員73人が出席し、毒キノコによる食中毒事故事例やキノコの特徴を確認した。
同委員会では毎年、野生キノコ採取が本格化するこの時期に直売所への出品を希望する全会員を対象に講習会を開いており、この日は諏訪保健福祉事務所主査管理栄養士の百瀬ゆかりさんが講師を務めた。県内では、2007年から2020年、ツキヨタケ、テングタケなどの摂食による被害が発生しているが、2021年度は0件だった。
参加者は食中毒事故防止対策として(1)採取した会員と直売所とでダブルチェックを行い確実に鑑別できたキノコのみ陳列する(2)1パックに複数種を混ぜない(3)採取者連絡先や出品日、数量などの記録を直売所ごとに残すことを確認した。
野生キノコ出品は鑑別しやすい「マツタケ」、「ショウゲンジ(コモソウ)」、「ハナイグチ(ジコボウ)」、「クロカワ(ウシカワ)」の4種に限定し、茅野市・富士見町・原村の「A・コープ店内直売コーナー」や岡谷市・諏訪市の「夢マーケット」と「さざなみ新鮮市」へ順次出品される。
百瀬さんは「保健所で鑑別をする場合、100%でなく120%の自信をもって食用とわかるキノコだけをOKとしている。命に関わる場合もあることを常に念頭に置いて、採取してほしい」と呼びかけた。
諏訪市の遠藤信子さん(57)は「キノコ中毒の怖さを再認識し、気持ちが引き締まった。今年も鑑別を徹底したうえで出品したい」と話していた。
講習修了後、参加者は受講証明書を受け取った。この証明書は今後1年間有効。出品の際のダブルチェック時に提示が必要な書類となる。

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