「信州の伝統野菜」牧大根の種まき 12000本の収穫目指す

JAあづみ
播種機「ごんべえ」で種をまくメンバー
播種機「ごんべえ」で種をまくメンバー

県の「信州の伝統野菜」に認定されている「牧大根」(信州地大根)の普及に取り組むJAあづみ女性部西穂高支部の牧大根プロジェクト(降籏房子代表)は9月6日、安曇野市穂高牧の畑で「牧大根」の種まきをした。
同支部は、明治時代から地域で親しまれてきた「牧大根」を次世代に伝えようと2006年、プロジェクトを発足。17年目の取り組みとなる。
ここ数年、播種期の降雨により畑の土が流される被害を受けている事から、畑の淵に排水用の溝を作り被害に備えてこの日を迎えた。
メンバーやJA職員ら約20人が、交代で手押式播種機「ごんべえ」を使い、地元農家から借りた畑23アールに種をまいた。穂高牧地区特有のパウダー状の土に足を取られながらもメンバーらは「撒いた場所を踏まないように真っ直ぐ進んで」などと声を掛け合い、約1時間作業した。
種子は地元で採種されたものを使用。種をまいてから5日ほどで芽生え、9月中旬に間引き良い株を1本残す。11月中旬に収穫を予定し、12000本の収穫を目指す。
収穫した牧大根は、11月中旬に開催予定の同JA西穂高ふれあいセンター主催「軽トラマルシェ」や畑で直売するほか、同プロジェクトの主力商品の漬物「うんめぇ漬け」に加工し、大型農産物直売所「安曇野スイス村ハイジの里」や「ファミリーマートJAあづみ烏川店」で販売する予定。
メンバーの熊井悦子さん(69)は「今年は雨が多く心配事は多かったがなんとかこの日を迎えることが出来てほっとしている。待ってくれているファンのため漬物などに適した大きさの大根に育てたい」と意気込んだ。

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