安曇野市立堀金中学校は19日、JAあづみの子会社・アグリサービスが所有する堀金烏川の約20アールの畑で、全校生徒約230人が加工用トマトの収穫作業に汗を流した。
地域農業への貢献と同校の生徒会費や文化祭「常念祭」の運営費を自分たちで賄うことなどを目的に1995年から30年近く続いている伝統行事。その他にも銀杏や薬草集め、アルミ缶回収を主な収入源とし、各家庭から生徒会費などは集めず、それぞれの活動で得た収入を運営資金としている。
畑では、生徒会の委員会ごと10グループに分かれ約1時間、トマトを採っては次々とケース(1ケース22.5キロ)に入れていった。目標とした「1人1ケース」を目指し「まだここにあるよ」「一緒に運ぼうよ」などと声を掛け合いながら協力して作業していた。この日は、262ケース(同)を収穫した。トマトは、同校近くの清涼飲料水メーカーに出荷し、その代金の一部を生徒会費などに充てるという。
平地流碧さん(15)は「この作業は、大事な資金確保の一つ。毎年行うことで大切な学習の場にも生きてくると思う。暑い中でも、一人一人がその意識を持って取り組むことができました」と笑顔が弾けた。
普段、畑はアグリサービスが栽培管理し、この日だけ収穫作業を中学校に依頼している。堀金地域営農センターの下田裕貴係長は「定植後の好天により、赤く色づいたいい状態のトマトがなっていた。雨で延期になったが、品質が落ちる前に収穫できてよかった」と話した。