JAあづみは安曇野市三郷温のJA果実中央選果所で17日、安曇野産リンゴの早生種の主力「サンつがる」を初出荷した。2022年産は春先の不受精により、結実不足が心配されたものの着果量は十分。生育期の好天に恵まれ、食味や着色も抜群。夏リンゴらしい爽やかな味わいに仕上がっている。
選果所では、選果員約20人がキズの有無や色を確認し、ベルトコンベヤーに載せると、センサーやカメラが果実の糖度や大きさ、色づきを自動で判定。4等級に分けて箱詰めした。
初日は1000ケース(1ケース=10キロ)を首都圏や関西、九州方面の市場に出荷した。22年度の出荷数量は、前年対比6万ケース増の15万1000ケース(同)、販売金額は5億6000万円を計画している。出荷作業は9月10日頃まで続く。
21年度は4月に相次いで発生した凍霜害や7・8月の雹害などの影響で出荷数量、生産販売高ともに低迷したことから、巻き返しを図る。
営農経済事業部果実課の中村洋一課長は「天候に恵まれた事や生産者の努力により品質の良い果実に仕上がった。販売面で期待に応えたい」と強調した。
初出荷に先立ち同所で「出発式」を開催。市場関係者やJAあづみりんご部会の西牧幸則部会長、JA役職員ら約10人が参加。同JAの千國茂組合長が市場関係者に箱詰めされた「サンつがる」を手渡した。
西牧部会長は「今年は、目立った気象災害もなく順調に生育し、立派なサンつがるが収穫できた。市場関係者には等階級に関係なく、バランスのよい販売をお願いしたい」と力を込めた。
中生種の主力「シナノスイート」は10月上旬、晩生種の主力「サンふじ」は11月上旬に出荷が始まる見通しだ。