夏リンゴ「シナノレッド」 甘みと酸味にメリハリ

JAあづみ
傷の有無などを確認する選果員ら
傷の有無などを確認する選果員ら

JAあづみ管内では、リンゴ極早生種の中で最も出荷量の多い「シナノレッド」の出荷が進んでいる。「シナノレッド」の出荷量は県内一。
2022年産は8月中旬の夜温が下がらず着色が遅れているが、生育期の好天に恵まれ甘みと酸味のメリハリがあり食味抜群。凍霜害に見舞われた21年度に比べると着果量も多く、平年並みの出荷量を見込んでいる。
9日、松本市梓川の果実南部選果所では、選果員12人が手作業で1個ずつ傷の有無や表面のサビ、凹みなどを確認した後、選果機のセンサーで色、熟度や大きさを判定。3等級に分けて箱詰めした1300ケース(1ケース=10キロ)を主に首都圏や中京、四国などの市場に向け出荷した。22年度の出荷計画は1万5,600ケース(前年対比2,900ケース増)、生産販売金額は5,776万円(同比1,112万円増)を見込んでいる。
シナノレッドは1983年、長野県果樹試験場で「つがる」と「ビスタベラ」を交配。1997年に品種登録された。果実の大きさは250~300gほどの中玉で、長円形、濃紅色縞状に色付く。果肉はかためで、甘みと酸味がほどよく、果汁が多いのが特徴。夏リンゴとして消費者に人気。
営農経済事業部果実課の中村洋一課長は「夏場の暑さで品質低下やロス果が出ないよう生産者に呼び掛けていく。美味しいあづみ野産の夏りんごを8月下旬頃まで安定的に消費地へ届けたい」と強調した。

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