もち麦の販売開始/遊休農地の活用/農事組合法人南福地ファーム

JA上伊那
もち麦の袋詰めを行う組合員
もち麦の袋詰めを行う組合員

伊那市富県の農事組合法人南福地ファームは8月1日から地元の直売所などでもち麦の販売を始めた。同法人では一昨年から遊休農地の活用や景観保全のため、もち麦の栽培を開始。今年は昨年より450キロ多い約1トンを販売する。2日には同法人の事務所で販売に向けた袋詰め作業などの準備が行われた。
同法人では国内の生産が少なく、上伊那地域でもまだあまり栽培されていないもち麦に注目。同法人が主に栽培する水稲に使う機械を使用でき、栽培にもあまり手がかからないといった利点もある。また、もち麦は食物繊維を豊富に含むことから健康食品としても近年人気を集めている。
同法人は大麦「ホワイトファイバー」を昨年10月に約30アールへ播種。無農薬で栽培し、約1.4トンを収穫した。今年は、凍霜害の影響がなく、収穫時期の6月に雨が少なかったことで品質・収穫量ともに良好だった。収穫後には乾燥や精麦・袋詰め作業を行い、地元の直売所などで販売している。また、地元の子供たちに親しんでもらうため、保育園や小学校などにも寄贈する。
同法人の牛山喜文組合長(75)は「これからますます遊休農地が増えることが心配される。もち麦を栽培することで景観を守り、楽しく作業して組合員の絆や輪を強くしたい」と話した。

MENU