盆用小菊規格確認 単価高くロスなく出荷

JAあづみ
出荷規格を確認する生産者ら
出荷規格を確認する生産者ら

JAあづみ菊部会は26日、安曇野堀金のそ菜特産流通センターで出荷目揃い会を開いた。部会員やJA職員ら約20人が参加し、販売情勢や出荷規格、荷造り基準などを確認。太田明久部会長は「規格を確認し、一本残らず出荷して欲しい」とあいさつした。
2022年は生育期の旱魃により、例年に比べ草丈は短いものの降雨が少なかった事や消毒の徹底により病気が少なく、概ね順調に生育している。圃場巡回等を実施し、旱魃対策や病害虫対策を図るなど、部会員間で栽培管理等の情報を共有してきた。
販売情勢では、東北産地を中心に生育遅れが目立ち例年同期の1.5倍ほどの高単価で推移している。各市場からは、お盆を中心に予約注文が多く、需要も高まっていることから出荷本格化を前に、最終防除を徹底し数量出荷することが求められる。
目揃い会では、営農経済事業部農産課の小山幸亮営農指導員が「切り花後、最低2時間以上清水にて水揚げし、品質の良い小菊を一本でも多く出荷して欲しい」と注意を呼び掛けた。
安曇野産の小菊の品質の高さは市場関係者から一定の評価を得ている。年々、出荷数量の増加を求められており、予約注文も多く単価が安定している。ひまわり栽培者を中心に作付推進を図り、22年の栽培者は4軒増え16軒、栽培面積は8アール増の75アールに拡大。8月上旬頃を出荷ピークに県内や九州、静岡などの市場に約8万本を出荷する予定だ。
22年から夫婦で栽培を始めた手塚佳一さん(59)は「露地で栽培できる品目を探していたところ営農指導員の勧めもあって栽培を始めた。品質が高く、市場や消費者に喜ばれる菊を栽培したい」と力を込めた。
また、同部会は8月6日~8月10日まで直売共選を行う。直売共選は、生産者が収穫した小菊やアスターなどの切り花をそのまま集荷所に持ち込み、JA職員が選花や包装をする。圃場での廃棄減少や生産者の作業時間の軽減、小面積での栽培でも取り組める事などメリットが多い。管内の直売所からの注文が多く、22年は約4000束を出荷予定だ。

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