伝統のかんぴょう生産はじまる 内鎌のかんぴょうを守る会

JA大北
こもの上に手引きしたユウガオを干す会員ら
こもの上に手引きしたユウガオを干す会員ら

池田町の特産品である「内鎌かんぴょう」の生産が7月下旬から始まり、現在最盛を迎えている。かんぴょうは同町会染内鎌地区の農家有志で作る「内鎌のかんぴょうを守る会」が手作りしている。
同地区で生産している内鎌かんぴょうは約160年の歴史がある。地域伝統の産物としてかつては各地で作っていたが、後継者不足や加工作業に熟練の技が必要なことから生産者が減少。同会は伝統の産物を守り、作り続けようと、地元農家有志が集まり2011年に発足し、現在会員数は約20人。原材料生産から加工、販売まで全て行っている。また、原料となる「内鎌ゆうがお」は県の「信州の伝統野菜」の認定も受けている。
今年は異例の梅雨明けとなり、その後も天候が不安定な日々が続き、若干遅めの加工作業の始まりとなりました。原料となるユウガオは、例年並みの大きさのものができており、品質も良いものが仕上がっている。
生産作業では、早朝にユウガオを収穫し、天日で干した後、輪切りにし、外皮をむき、蛸引き包丁を使い、専用の台を使って手引きする。その後ハウス内で丸1日干したら完成する。特にユウガオの手びき作業は難しく、厚さが大体1.5ミリくらいになるよう手びく。同会が作るかんぴょうの特徴として、横幅が広く、しっかりと風味を味わうことができるのでとても人気がある。その人気からか、和食レストランにもかんぴょうを提供するなど、県内外問わず引き合いがある。
同会の太田洋介会長は「今年も昔ながらのかんぴょうができている。また多くの方たちに内鎌のかんぴょうを味わってもらえれば」と話している。
生産作業は概ね8月下旬まで行われる。「内鎌手引きかんぴょう」は同町の道の駅「池田町ハーブセンター」やファミリーマートJA大北会染店内直売コーナーなどで販売するほか、同町内の作業所での直売もしている。

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