ドローンで効率的な水稲種子生産に寄与

JAグリーン長野
スマートフォンでドローンを操作する生産者
スマートフォンでドローンを操作する生産者

長野市信更町の聖川ドローン組合は、7月25日・26日、JAグリーン長野水稲採種部会員68軒の水田45ヘクタールの防除作業を行った。組合は、2021年6月に同町丸山孝人さんと宮田隆弘さんが設立し、農業用ドローン「XAG」を導入。昨年から今年にかけ数度、2人のほ場約22ヘクタールで除草剤等の散布を行い、今回、初めて部会員から作業を受託し、いもち病等の薬剤散布を実施。効率的な水稲栽培につなげる狙いだ。
ドローン作業を行う以前は、JAや地域の生産者(水稲採種部会員)が共同防除を実施。1日4時間程度・4日間、1日につき12~13人が、トラクターに搭載した高圧ポンプで130メートルのホースを引っ張りながら薬剤散布を行っていた。組合では、作業者の労力負担軽減をめざし、21年度に新設された長野市の補助事業(令和3年度長野市農業振興事業・スマート農業用機械等購入支援事業)を活用し、自動運転・スマートフォンで操作できる同機種を導入。免許は2人と、息子の丸山貴之さんが取得した。
25日は、丸山孝人さんと宮田さん2人が、約22ヘクタール分を作業。1年でも珍しい1日「無風」だったことから、朝5時から夕方6時まで、散布作業を行った。翌26日は、3人で残りのほ場23ヘクタール分を散布。予め登録された水田について、飛行ルートや薬液量等をスマートフォンで確認、16リットル分の薬液を積み、1回の飛行につき80アール分を散布した。丸山孝人さんは「作業負担の軽減は非常に大きい」と手ごたえを掴む。また、決められた薬剤量を平均的に散布できるため、散布量の無駄を省き、薬剤効果の発揮も期待できるという。
組合では、新たに26リットル分を搭載できる機種の導入も検討し、効率的な作業を通じて地域の種子生産の維持・発展に寄与したい考えだ。

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