JAの産地力に期待 市場関係者らと情報共有

JAあづみ
JAの産地力に期待し要望を述べる市場関係者
JAの産地力に期待し要望を述べる市場関係者

JAあづみ果樹園芸専門委員会は12日、安曇野市堀金烏川の「ほりでーゆ~四季の郷」で2022年度果実生産販売推進会議を開いた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2019年以来、4年ぶりの開催。
同委員会代表者や全国の市場関係者、JA役職員ら約42人が出席。果実全般の生育状況や販売方針、競合産地・品目の生産動向などを確認。同JAに対する要望事項などについて協議した。
大倉典明専門委員長は「忌憚のない意見交換を通じて、JAあづみ産の果実の有利販売に弾みをつけていきたい」とあいさつした。
JA営農経済事業部果実課によると春先の低温により、リンゴや梨、プルーンなどを中心に不受精がみられたが、一部の品種を除き着果量自体は概ね確保できているという。果実肥大も良好で、品質管理の徹底を呼び掛けていく。
会議では市場関係者から、各品目の迅速かつ正確な情報提供や数量の確保、品質管理の徹底などの要望が出された。特にリンゴは、競合産地の品質が向上していることや出荷数量が減少していることから「安曇野ブランドを維持するために品質と量を兼ね備えた、他産地に負けないリンゴを作ってもらいたい」と、さらなるレベルアップに期待が寄せられた。また、「幅広い年齢層に食べてもらえるような消費者目線の企画で販売していくことも大切」と指摘もあった。
同JAでは、産地が生き残るため「品質」「量」に加え「安心・安全」で市場や消費者に信頼され、安心して果樹経営のできる産地形成を目指す。そのために、12年後も持続可能な果樹の生産基盤作りを目的に各関係機関と連携し、里親農家の新規登録及び担い手の確保に取り組み、産地の担い手農業者を確保する。
千國茂組合長は「ロシアのウクライナ侵攻などにより資材価格高騰は農業経営を直撃している。そうした側面を考慮し、高値販売に尽力いただきたい。委員役員や生産者のみなさんには持てる力を結集し、全力で出荷をお願いしたい」と要望した。

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