よりあい広間再開へ! 集いの場から地域の笑顔と健康をつくる 助け合いの会協力会員研修公開講座

JA信州うえだ
講師の説明に合わせて体操をする参加者
講師の説明に合わせて体操をする参加者

「すぐ活かせるレクリエーションや体操を学んだので、地域の人が集まるよりあい広間でみなさんに楽しんでほしい」、と会員が笑顔で話すのは、JA信州うえだ助け合いの会だ。
同会は、コロナ禍前まで、「よりあい広間」と名付けた地域の集いの場を年間130会場以上開催していたが、感染症流行を受けやむなく休止。しかし、再開を目指して協力会員の研修を欠かさず、独自の感染対策を新たに設定し、いよいよ6月からは対策可能な会場からの再開を計画した。
そこで、あらためてコロナ禍における開催時の心得を学ぶとともに、参加者をはじめ会員にとっても健康づくりにつながる体操・レクリエーション等の知識の向上もテーマに、6月27日にラ・ヴエリテ(東御市田中)で、29日にモルティしおだ(上田市中野)で、協力会員研修を開催。公開講座として地域住民にも参加を募集し、あわせて34人が参加した。
同会は、「年をとっても住み慣れたところで安心して暮らしたい」という地域住民の願いを、協同の力で実現しようと活動するボランティア組織。コロナ禍前には、地域の高齢者を対象に、JA施設や公民館で、保健師の健康相談や体操、レクリエーションなどを提供する「よりあい広間」を中心に、積極的な活動を行ってきた。会員には、実際に活動を行う協力会員と、年会費を納めることで活動に参加する賛助会員があり、合わせて22年2月末で1042人。
一昨年度からは、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、高齢者の安全を守るためよりあい広間の開催は自粛する一方で、「地域のみなさんの健康維持のためにできることはないか」と会内で検討し、会員だけでなく地域住民も対象にした公開講座や広い会場を使った健康教室などを開催してきた。
研修開催にあたって、コロナウイルス感染防止対策として、密を避けるため、同内容で会場を2か所設定。講師は、(一財)日本農村医学研究所主任研究員の栁澤和也氏を招いた。「健康長寿を通いの場から―いつまでも安心して暮らせる地域づくりに向けて―」と題し、感染防止策の基本をはじめ、頭の運動だけでなく参加者同士の交流にも使えるレクリエーションや、テレビを見ながらでもできる運動など、よりあい広間ですぐに活用できる内容ばかりをユーモアを交えて講演。「地域で活動を続けていることがすばらしい。自分たちの健康は自分たちでつくる。そして、守り、高め合う。みなさんから周りに広めていってください」とエールを送った。
同会の荻野久子会長は、「人とつながり、相手への思いやりを忘れず、楽しい100歳人生に向けて笑顔で頑張っていきましょう」と、参加者に語り掛け、助け合い活動実施へ向けて思いを強くしていた。
同会では、6月からよりあい広間を再開。支会ごとに内容を検討し、体操教室をはじめ「モルック」「ボッチャ」といったニュースポーツ体験など、健康と笑顔をつくるために活動していく計画だ。

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