初の6月出荷 「ナガノパープル」高い糖度で良い仕上がり

JAみなみ信州
出荷が始まったナガノパープル
出荷が始まったナガノパープル

豊丘村のJAみなみ信州総合集荷販売センターでは30日、今シーズンのぶどうで初となる施設ぶどう「ナガノパープル」を出荷した。昨年より6日早く、同JAで6月中の出荷ははじめて。
この日は生産者1人が持ち込んだ9ケース(1ケース5kg)を県内と東京の市場へ出荷した。同JAでは今年度のナガノパープルの出荷を4,000ケース(昨年対比125%)と見込み、露地がはじまる8月下旬に出荷ピークを迎え、9月中旬まで出荷していく。今年は着色や粒張り、房形も良好で糖度も18度以上、高いものでは19度を超える良い仕上がりとなっている。
同JA、同JAぶどう部会では昨年、夏の長雨の影響で裂果が多く発生し生産量が減少したことを受け、一昨年から取り組む反射シートの活用をさらにすすめ、産地としての品質の安定・均一化に取り組んでいる。さらに露地では今年から簡易雨除け栽培普及もはじめ、ぶどう栽培全体で早期出荷、品質向上に向けて取り組んでいる。
同JA営農部果実柿課ぶどうチーフの梅田健也(うめだ・かつや)担当は「昨年は裂果で苦しい思いをした農家さんが多く悔しかった。生産者が毎日の管理を徹底し丹精込めて育てたぶどうなので、ぜひ多くの方に食べてもらいたい。自信を持っておすすめします」と話した。
同JA営農部販売課の伊藤謙三主任は「生産者は品質の良いものを早く出荷するよう努力してくれている。生産者の手取りが少しでも多くなるようにしっかり販売していく」と意気込んだ。
同JAぶどう部会としてぶどう全体の今年度の販売金額を約3億円(昨年対比111%)と計画しており、そのうち約6割をナガノパープルとシャインマスカットが占めている。同JAぶどうのもうひとつの主力品種「シャインマスカット」の施設栽培は7月7日頃からの出荷を予定している。

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