遊休荒廃地活用20年 「菜の花プロジェクト安曇野」

JAあづみ
菜種の刈り取り作業に励むメンバーら
菜種の刈り取り作業に励むメンバーら

管内の住民でつくるNPO法人「JAあづみくらしの助け合いネットワークあんしん」のグループ「菜の花プロジェクト安曇野」と「JAあづみ生き活き塾」は6月16・17日の両日、安曇野市豊科の約15アールの圃場で油の原料となる菜種の刈り取り作業を行った。
このプロジェクトは遊休荒廃地の有効活用と『菜の花油でいのちの循環、資源の循環』を目的に取り組み今年で20年目を迎えた。16日、会員、塾生、JA職員ら約20人が菜種の刈り取りとはぜ掛けを行った。
2022年度はトラック2台分の堆肥を畑に撒いたことから背丈ほどの大きさに成長、茎も太く、21年度を上回る搾油量を見込んでいるという。
刈り取った菜種は1週間ほどはぜ掛けし、ビニールシートの上で穂束のさやの部分を棒で叩いて種を取り出す。その後2週間ほどハウスで乾燥させ、江戸時代からの伝統製法を守る県外の業者に製油を依頼する。出来上がった無添加の菜種油は、このあと作るヒマワリ油と合わせて直売所等で販売する予定だ。安曇野スイス村ハイジの里には11月上旬頃出荷するという。
また、同プロジェクトでは子ども達に安心安全な油を届けようと毎年管内の学校給食センターへ寄贈している。製造過程で出る油かすを肥料として畑に戻す循環型農業も実践している。
同プロジェクトの細萱富子代表は「美味しい油づくりは手間がかかるし、メンバーの高齢化もあり続けていくことが大変。それでも、味が濃くて美味しい油を児童のみなさんに味わってもらえたら嬉しい」と話した。

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