研究開発部門(金賞)に佐原茂さん 優れた農業者発掘

JAあづみ
推薦者のプレゼンに耳を傾ける審査員ら
推薦者のプレゼンに耳を傾ける審査員ら

JAあづみは6日、安曇野市堀金の広域営農センターでJA創立55周年企画「55年目の発掘と褒賞」の審査会を開き、「研究開発部門(金賞)」にリンゴ農家の佐原茂さん(60)を選出した。
この企画は安曇野で長きにわたり農業を守り続ける農業者やその後継者、この地で新規就農を志す者など幅広い世代層にスポットをあてることで、安曇野の今後の農業振興に繋げていくことを目的とする試み。令和2年度から3ヶ年で最終年度を迎えた。
審査会の開催にあたり千國茂組合長は「地域の優れた農業者を発掘してきたこの企画も集大成を迎えるが、今回も素晴らしい農業者がノミネートされている。慎重審議により受賞者を選出いただきたい」とあいさつした。
審査は、管内各地から推薦によりノミネートされた幅広い世代の12人の資料と推薦者のプレゼンをもとに外部審査員4人、JA役職員7人で構成する審査委員会によって行われた。
肥料、種子、作型等の分野で改良の著しい研究成果を上げた農業者を対象とする「研究開発部門(金賞)」、激減する後継者の時代にあって、農業の大切さを認識し、熱情をもって後継を志す若い世代の農業者を対象とする「後継者部門(殊勲賞)」、県外や県内から移住し、Iターンなどで新規就農を始めた、またはJA管内で新規就農した農業者を対象とする「新規就農部門(敢闘賞)」の3部門について約4時間を超える審議を経て、それぞれ1名ずつ受賞者を選出。審査員らの提案により「審査員特別賞」を設け、初の女性農業者も選出した。
審査委員長を務めた映画監督である河崎義祐さん(86)は「推薦者と候補者が密接にコミュニケーションを取り合い、同じ目線に立っている。寄り添い支え合っていると実感できたことがこの3年間の収穫だ」と力を込めた。
今後、受賞者には6月18日に開催する「第3回安曇野の農業を守り、つなぐ農業者のつどい」で記念品を授与する予定だ。
各部門の受賞者は次の通り(敬称略)▽【研究開発部門(金賞)】=佐原茂(松本市梓川)▽【後継者部門(殊勲賞)】=帯刀洋亮(三郷小倉)▽【新規就農部門(敢闘賞)】=清水宏(穂高)▽【審査員特別賞】=奥原公美子(松本市奈川)

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