JAみなみ信州花き部会は30日、飯田市鼎の同JA本所で2年ぶりとなる2022年度花き出荷推進会議を開いた。同JA役職員、全農長野職員、同部会役員ら24人が参加し、県内・同JA管内の情勢や今年度の花き生産振興方針、販売方針について確認した。また市場関係業者2社とリモートでつなぎ意見交換を行うなど、今年度の花き販売への認識を共有した。
22年現在の市場情勢はコロナ禍の中、ブライダルやイベント需要が徐々に回復傾向であること、また世界情勢の影響で花きの輸入量が不安定であることから比較的高値で推移している。
令和4年度は「安全安心で高品質な花を消費地へ、販売金額8億円を目指して」を振興方針に掲げた。近年コロナ禍の影響などで伸び悩む販売状況を脱するために目標を明確にし共有した。主力品目?振興品目を中心に生産拡大と品質向上、生産者の所得の向上、施設化を強化し環境変化にも耐えられる産地を目指すとした。具体的施策では同JAネクスト・アグリ・プランや県・行政等の補助事業を活用して生産振興を図ることなどを報告した。
また販売方針ではみなみ信州の広域で標高差のある生産地を生かした長期出荷や、同JA農産物総合DMセンターと連携し直接販売の販路拡大にも取り組むと報告した。
同JAの塩澤昇営農担当常務は「生産コスト高騰の心配がある中ではあるが、JAとしても補助事業などで部会全体をしっかり支援していく。生産者とJAが一丸となって産地づくりに取り組んでいきたい」と挨拶した。
また同JA重点市場の(株)太田花き、(株)なにわ花いちばとの意見交換を行った。各市場担当者からみなみ信州は「時代の流れをつかんだ販売を行い、高品質な花きを安定生産する産地」と評価され、今後も標高差を生かしたリレー出荷と、消費者の求める生産を推進することを期待するとした。同部会の池田毅(いけだ・つよし)部会長が新たな品種の生産振興の可能性について提案し協議するなど積極的な意見交換を行った。