花 家庭向け・新たな需要追い風 花き部会総会開催

JAグリーン長野
拍手で議案を承認する会場
拍手で議案を承認する会場

JAグリーン長野花き部会は2021年度、生産販売高1億円の大台を突破した。21年4月の凍霜害の影響で各種園芸品目が影響を受け、また、依然として新型コロナウイルスで冠婚葬祭等の需要が低迷しているなか、生産者の出荷努力と意欲が実を結んだもの。22年度も勢いをそのままに、さらなる販売本数および販売高の向上につなげる。
花き部会は、JA生産部会では規模がやや小さく、生産者150人強が所属。部会員が減少傾向にあるなか、同部会はここ数年、維持・増加にある。過去より続く高い生産技術に支えられる「トルコギキョウ」「クジャクソウ」「リンドウ」、定年帰農者らが積極的に導入する「コギク」「シャクヤク」などが主力。世間の花木需要も相まり、「ユーカリ」も花栽培初心者を中心に激増する。
22年度は、凍霜害や暴風雨など天候不順により露地品目に被害が発生。また、主力のトルコギキョウ出荷量も伸び悩んだが、全品目あわせて152万本(108%)を確保。販売はコロナによる需要低迷が懸念されたが、首都圏でのサブスクの台頭によって新たな需要もあり、販売高は前年対比114%となった。
3月18日に長野篠ノ井のグリーンパレスで行った定期総会には、部会役員やJA役職員40人が出席。販売実績などを振り返り、22年度もさらなる販売本数の確保・拡大として、「複合経営で所得倍増・レベルアップ」をスローガンに掲げ、主力品目の生産振興や高品質な生産へ、研修・講習会を通じた技術力向上、環境・SDGsも視野にした資材等の導入による生産方法の確立、2日前集荷による市場需要に即した販売を通じ、出荷量170万本・販売高1億円の達成を目指すことを確認。新部会役員の選出を含め4議案を拍手で承認した。
新部会長兼旧副部会長の青木和正さんは「コロナで部会事業ができなかったが、幸いにも、今年度は目標1億円を突破し、コロナのなかでも明るい兆しだった。まだコロナで先が見通せないが販売を維持していけるようにしたい」と話した。安藤猛常務は「今までなかなか1億円を超えることができなかったが、みなさまのご努力のおかげ」と感謝を伝え、さらなる生産振興への協力を要請した。
総会後は、「当産地の花き生産に求めること」をテーマに、近年の販売傾向・需要、社会情勢を踏まえた、儲かる花、稼ぐ農業について、JA全農長野果実花き担当から指導を受けた。担当は「グリーン長野は、立地条件・標高差で作れる花があり、出荷時期の優位性が確保できる」ことと、「産地として力をつけるために、部会・JAの組織によって、品目・量をまとめること、質を上げ統一すること」をアドバイスした。

MENU