JA中野市は4日、中野市岩井地区のほ場にて、長野県北信農業農村支援センター、JA全農長野と合同でドローンによる液体融雪剤散布試験を行った。昨年12月末から1月にかけて発生した豪雪の残雪対策に向け消雪効果を確認する考えだ。
ドローンによる消雪資材の散布は北信地域初の試みで、残雪により、足を踏み入れられないほ場の消雪が期待できる。今回使用したドローンは全農長野が所有する全幅約1.8mと大型のもので、普段は農産物の生育状況の確認や薬剤の散布に使われている。また、散布された液体融雪剤「KMブラック」は黒く均一に散布することで雪面に太陽熱を集め、農作物に影響を与えることなく消雪することが可能だ。
今回の豪雪による中野市の被害は、2月末時点で被害面積400a、被害金額1200万円に上る。同JAでは1月5日に平成29年以来、7年ぶりとなる雪害特別対策本部を設置し、被害状況の調査と復旧作業、消雪資材の斡旋を進めている。